サッシ周辺の雨漏りの原因と補修方法について。
サッシ周辺の防水テープ施工不良によって、防水テープが施工されていない場合と防水テープと防水紙が施工不良の場合が考えられる。
それぞれの調査方法と、補修方法について解説する。
防水テープが施工されていない場合
外壁のサッシ周辺のサイディングを取り外し、サッシ外周び状態を確認すると、なんと防水テープが張られていない。
これは完全に施工会社の手抜き工事であるといえる。
防水テープが使用されていなければ、防水紙がサッシ枠のフィンに密着していないことが、考えられる。そこから雨水は侵入する。
防水テープと防水紙が施工不良の場合
外壁のサッシ周辺のサイディングを取り外し、サッシ外周び状態を確認したら、
サッシ枠のフィンと防水テープ、防水テープと防水紙との接着状態を確認しよう。
施工時の防水紙の抑え不足があり、密着不良(しわ)部分から雨水等が侵入する。
不適当な品質の防水テープを使用したため、防水テープが膨張し、防水テープと防水紙に浮きが生じる。 そこから雨水が侵入する。
防水テープの施工不良の補修方法
1.サッシ周辺のサイディング、 胴縁を取り外し、サッシ枠のフィンの汚れ、油分を除く。防水テープがある場合は特にきれいに取り除く。
2.サッシ枠フィンに各サイディングメーカー純正品またはNYG協会推奨品の防水テープを手順に従って張り直す。
3.周辺の防水紙が破損していた場合は、 各サイディングメーカー純正品またはNYG協会推奨品の防水紙をに重ねて張る。
4.防水テープの離型紙をはがしながらサッシ枠のフィンにローラーで圧着する。
5.サッシ周辺部に新しい胴縁を取り付け、 サッシ枠と10mm程度のシーリング目地幅をとってサイディングを施工する。
6.シーリング工事の正しい施工方法に従い、サッシまわりのシーリング材を施工する。
サッシ回り防水テープの正しい施工方法
防水テープを選択する。
テープの材質:
十分な耐水性と耐久性のある信頼性の高い商品を選択する。
テープの幅:
構造用面材を使用する場合
→75㎜幅以上のもの構造用面材を
使用しない場合
→50㎜幅のもの
粘着面:
表裏それぞれに粘着させる場合(上部・たて部)
→両面粘着タイプのもの 片側だけを粘着させる場合(下部)
→片面粘着タイプのもの 下→左右たて→上の順に施工する。(下図)
※「気密住宅」としない場合には、下部の施工を省略することができる。
専用のローラーやヘラなどを用いて、強く圧着するように施工する。
1.施工前に粘着箇所に付着している油分やホコリなどを除去する。
2.浮きやシワが 生じないように 施 工する。 ・
3.サッシ 枠 釘 打ちフィン端部、凹凸のある箇所、隅角部、
テープが重なる箇所などは特に入念に、ヘラを用いて強くこすりつけるように施工する。